2025年9月 今後の投資の方向性とリスク要因

その他

今のマクロ・市場環境(日本を中心に)

最新レポートなどから見えているポイントを整理しておきます。投資判断の土台です。

項目主な内容
インフレ・賃金上昇長年のデフレが終わり、インフレ率は2~3%台で安定しつつあります。賃金も上がってきており、消費者マインドの変化や企業の投資姿勢に影響。 lazardassetmanagement.com+2J.P. Morgan Private Bank+2
金融政策正常化の動き日銀は低金利政策を徐々に修正する方向。政策金利・長期金利の動き・国債保有の縮小などが見込まれています。 OECD+2Morgan Stanley+2
国内需要・設備投資の回復家計消費・企業の設備投資ともに改善傾向。特に内需関連、技術・生産性改善を伴う分野に資本が向かっている。 Deloitte+2pinebridge.com+2
企業統治・資本効率の改善企業の配当・自社株買い・コーポレートガバナンスが改善してきており、株主還元や財務内容の透明化が進展中。これが投資家からの評価アップにつながっている。 trustintelligence.co.uk+1
為替・外需リスク円の変動・米国との貿易政策・世界景気の減速などがリスク要因。輸出依存企業は外部の影響を受けやすい。輸入コストや原材料コストも影響を受ける。 Hennessy Funds+2eastspring.com+2
政策・規制の変化再生可能エネルギーや電力貯蔵(Battery Energy Storage System, BESS)などの政策支援があるが、それに伴う規制緩和/引き締めの動きも出てきている。 Reuters

今後の投資の方向性(テーマ・セクター・戦略)

これらのマクロ環境をベースに、今後狙うべき方向性をいくつか挙げます。短期・中期それぞれで使える戦略。

投資テーマ理由/追い風注意点・リスク
日本株への配分拡大(特に内需・設備投資関連)国内消費・設備投資が回復しており、インフラ・自動化・工場の効率化などに資本が入る。企業統治改革が進めば株主還元にも期待できる。輸出企業には為替や世界景気のリスクあり。金利上昇や政策の逆風も考慮。
テクノロジー・AI・半導体アジア(日本含む)でAI・半導体などが注目され、世界需要も高い。競争力のある企業は収益改善可能。 フィナンシャル・タイムズ+1技術革新の速さ、競争やコストの上昇、規制リスク(輸出規制など)に留意。
再生可能エネルギー・BESS・脱炭素関連エネルギーの転換、政策支援、電力需給の不均衡を是正するための蓄電技術への投資が増加中。 Reuters政策の変更による補助金・許認可の変動、設備コスト、技術の市場採用スピードなど。
外国人資本/為替ヘッジを含めたポートフォリオ多様化円が弱かった時期からのリバウト、投資家の日本株への興味が戻ってきている。海外株式やインフラ等との組み合わせでリスク調整可能。 trustintelligence.co.uk+2J.P. Morgan Private Bank+2為替リスク、他国の政策・規制リスク、経済減速の影響。ヘッジコストにも注意。
中小型株・クオリティ株大型株が既に評価されているケースが多いため、成長ポテンシャルが見える中小・ミッドキャップで割安感のある企業を探す余地あり。国内需要に強いビジネスモデルなど。流動性リスク、業績変動リスクが高い。情報開示の透明性も銘柄ごとにバラつきあり。

リスク要因

方向性を考える上で、「想定される悪いシナリオ」も押さえておくべきです。

  • 世界景気の減速・米中の貿易摩擦悪化 → 輸出企業やグローバルサプライチェーンが影響を受ける
  • 為替の急変動(特に円高) → 輸出の利益圧迫、国内需要に対するインパクト
  • 金利上昇のショック → 借入コストの増加、債券市場・長期金利影響
  • 政策の逆風・規制強化(例えば環境規制/補助金政策/税制変更)
  • 消費マインドの変化・物価上昇による負荷 → 個人消費が萎える可能性

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